企業・ビジネスで使える生成AIの活用事例10選!
ビジネスの最前線において、生成AIの存在感が日増しに高まっています。しかし、日々飛び交う情報が膨大であり生成AIツールの仕様のアップデートが激しいため、どの業務に適しているのか把握しづらいと感じる方も多いのではないでしょうか?
生成AIはExcelのようなアプリケーションを同じく、あくまでツールの一つであり、明確な得意領域があります。本記事では、生成AI(特に「ChatGPT」)の能力と有効な活用事例について、ビジネスの視点から詳しく解説します。
日々の業務に生成AIをどのように取り入れるべきか、具体的なユースケースを交えながらご紹介しますので、ぜひご一読ください。
YouTubeメディア「ユースフル/スキルの図書館」を運営するユースフル株式会社では、企業内で生成AI活用を推進するための、eラーニングコンテンツの提供や個別企業研修を承っています。
社員の皆さまが生成AIに触れる初めの一歩を踏み出していただくための基礎講座から、生成AI人材育成にコミットした実務直結の徹底活用コースまで、現在非常に多くのクライアント企業様からお引き合いをいただいております。
講師の数にも限りがありますので、まずはお気軽に無料相談フォームよりお問い合わせください。
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目次[非表示]
- 1.生成AIが効力を発揮する業務とは?
- 1.1.①日常的に行うタスク
- 1.2.②テキストを扱うタスク
- 1.3.③ルールや見本があるタスク
- 2.生成AIが活用できる業務の例
- 3.各企業の生成AI活用事例
- 3.1.LINEヤフー株式会社の活用事例
- 3.2.日本コカ·コーラ株式会社の活用事例
- 3.3.株式会社日立製作所の活用事例
- 3.4.アサヒビール株式会社の活用事例
- 3.5.KDDI株式会社の活用事例
- 3.6.パナソニック ホールディングス株式会社の活用事例
- 3.7.大和証券株式会社の活用事例
- 3.8.江崎グリコ株式会社の活用事例
- 3.9.セガサミーホールディングス株式会社
- 3.10.日本電気株式会社の活用事例
- 4.生成AIを使うことのリスク
- 5.まとめ
生成AIが効力を発揮する業務とは?
AIが得意とするタスクの特徴をみていきましょう。
①日常的に行うタスク
週次や月次の報告書作成といった日常的に行う業務は生成AIの得意分野です。一度作成したプロンプトを活用すれば、テキストの作成や基本的なデータの収集・整理などのタスクにおいて、効率を向上させることができます。
②テキストを扱うタスク
メール本文の作成、議事録の要約、報告書の作成などのテキスト中心の業務において、生成AIを活用することで作業スピードと品質の向上が期待できます。これにより、創造的な業務に集中することが可能です。
③ルールや見本があるタスク
特にルールや見本があるタスクに優れています。例えば、既存のルールに基づいて文章を生成することができます。一貫したスタイルやトーンを維持しながら文章を生成することで、高品質なコンテンツを提供することができます。また、見本となるテキストやテンプレートを活用することで、効率的かつ正確にタスクを完了することが可能です。髪を切ってもらう際、美容師へ「このようなヘアスタイルにしてほしい」と具体的なイメージを共有するように、成果物の理想を共有することが重要です。
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生成AIが活用できる業務の例
生成AIを活用できる業務は日々増えています。具体的に見ていきましょう。
議事録作成
生成AIが活用できる業務として、議事録作成があります。 会議内容をリアルタイムで文字起こしし、要点を簡潔にまとめ、タスク整理をすることで、確認や共有がスムーズに行うことができます。また、誤字脱字の修正や重要事項の強調も自動で行うため、後から見返した際に理解しやすい文章を生成します。これにより、会議の生産性が向上し、参加者は重要なディスカッションに集中できるようになります。
電話対応
電話対応業務においても非常に有用です。迅速かつ正確な応答が求められる場面で、スクリプトに基づき一貫した対応を行うことができます。また、自然言語処理技術を駆使して、顧客の問い合わせを正確に理解し、適切な解決策を提供します。時間外の対応や多言語サポートも実現でき、顧客満足度の向上に寄与します。結果として、企業の業務効率化とコスト削減に大きく貢献します。
メールの文面作成
ビジネスコミュニケーションにおいて欠かせない、メールの文面作成も担うことができます。適切な言葉遣いや書式を求められるメールの文面において、生成AIは迅速かつ効果的な文面を提供し、時間と労力を大幅に削減することができます。
プログラミング
プログラミングコードの生成や最適化を行うこともできます。基本的なコーディングやテスト作業だけでなく、コードの誤りを修正することも可能です。今までプログラマーが時間をかけていた作業時間を大幅に削減することができます。
▼あわせて読みたいお役立ち記事▼
生成AIを活用した業務効率化の方法については『生成AIによる業務効率化の方法9選を解説!メリットや導入方法も紹介 - 株式会社アドカル』の記事をご覧ください。
各企業の生成AI活用事例
現在、各企業で生成AIを活用している時代が到来しています。どのように活用しているのでしょうか?具体的な事例を見ていきましょう。
LINEヤフー株式会社の活用事例
LINEヤフー株式会社は、GitHub社が提供するAIペアプログラマー「GitHub Copilot for Business」を導入しています。導入によりコーディング作業が効率化され、エンジニアの作業効率が向上しています。
日本コカ·コーラ株式会社の活用事例
日本コカ·コーラ株式会社は、2023年に刷新したコーヒーブランド「ジョージア」のコミュニケーション活動を強化する一環で、生成AIを活用した体験型プラットフォーム「毎日って、けっこうドラマだ。(以下、「毎ドラ部」)」のコンテンツを充実させています。
「毎ドラ部」では、ユーザーが、日常の一コマを切り取った写真を印象的なイラストに変換することができる「AIイラストメーカー」機能を使い、ブランドキャンペーンメッセージを実際に体験して楽しめるオリジナルコンテンツを提供しています。
株式会社日立製作所の活用事例
株式会社日立製作所では、生成AI (Generative AI)の安全・有効な社内外での利活用を推進する「Generative AIセンター」を新設しました。生成AIに対して知見を有するデータサイエンティストやAI研究者と、社内IT、セキュリティ、法務、品質保証、知的財産など業務のスペシャリストを集結し、リスクマネジメントしながら文章の作成・要約や翻訳、ソースコード作成などの業務活用を推進しています。
アサヒビール株式会社の活用事例
アサヒビール株式会社では、日本マイクロソフト株式会社のAzure OpenAI Serviceが提供する生成AIを用いた社内情報検索システムを試験導入しています。主にR&D部門の社員を対象に始め、将来的にはアサヒグループ社内に点在している技術情報を集約・整理し、効率的に取得しやすくすることで、グループの知見を生かした商品開発の強化や業務効率化を目指しています。
KDDI株式会社の活用事例
KDDI株式会社では、大規模言語モデルLLMの社会実装を進める株式会社ELYZA と提携し、生成AIの社会実装を進めています。具体的なサービスとして、(1)オープンモデル活用型の日本語汎用LLM開発、(2)領域特化型のLLM開発、(3)生成AIを活用したDX支援・AI SaaSの提供を予定しています。
パナソニック ホールディングス株式会社の活用事例
パナソニック コネクト株式会社が開発したAIアシスタントサービス「ConnectAI(旧称ConnectGPT)」を、パナソニック ホールディングス株式会社の公式情報も活用できるよう機能を拡大し、業務での活用を目的とした試験運用を開始しました。先ずは、カスタマーサポートセンター業務への活用を目指しています。
大和証券株式会社の活用事例
大和証券株式会社では、2023年にChatGPTの利用を開始すると発表しました。情報が社外に漏れないよう対策した上で、英語での情報収集のサポートや企画書などの作成、プログラミングの素案作成などに活用しています。
江崎グリコ株式会社の活用事例
社内向けの問い合わせ対応にAllganizeのAIチャットボット「Alli」を採用し、バックオフィスの業務効率化を行っています。これまで年間1万3000件以上発生していたサービスデスクへの電話やメールなどの問い合わせ件数を、約31%削減することができました。
セガサミーホールディングス株式会社
セガサミーホールディングス株式会社は、「自社製品画像を学習した画像生成」および「アンケート分析機能」を有した生成AI環境を構築しました。これにより、既存の自社製品を学習したバラエティ豊かなデザイン案を迅速に生み出し、顧客感情等も含めた信頼性の高い分析結果を取得することが可能となりました。
日本電気株式会社の活用事例
日本電気株式会社はChatGPTを社内業務、研究開発、ビジネスで積極的に活用することを宣言しました。この宣言に沿って、社内業務で生成AI活用ができるよう、「NEC Generative AI Service(NGS)」を立ち上げました。プロジェクト進捗報告の作成支援、AIを使った業績予想応答システム、Outlook用 不審メールチェックなどさまざまな取り組みが始まっています。
生成AIを使うことのリスク
生成AIを利用する際のリスクの一つは、誤った情報を使用してしまうことです。誤った情報を使用してしまうと、クライアントからの信頼を損ない、事業や業務に深刻な影響を及ぼす可能性があります。生成AIを利用する上で情報の信頼性を確保するためには、人間の判断が不可欠です。したがって、情報の精査は慎重かつ綿密に行うことが必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
AIの得意分野と限界を正しく理解し、適切なタスクに組み込むことで、生成AIツールの効果を最大限に引き出すことができます。
「組織における生成AI活用を推進・定着していきたい」
「自社の実務にどう活かせるかを知りたい」
「AIのアウトプット精度を向上させつつ、業務に効果的に組み込んでいきたい」
といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ無料相談フォームからお問い合わせください。
ユースフルでは、生成AIの実務活用に長けたコンサルタントが、貴社の課題や状況に応じて最適な研修を提案しています。実施の可否が決まっていなくても構いませんので、お気軽にご相談ください。