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新入社員・内定者向け Excel研修|初心者へ最初に教えるべきテーマ4選

Microsoftが提供する「Excel」は、国内の9割以上の企業や自治体が導入する表計算ソフトで、ビジネスの現場で最も広く使われているツールの一つです。
計数管理やデータ分析、レポートの作成など、情報を定量的にコミュニケーションする共通言語として、社内外問わず多岐にわたる業務で活用されています

そのため、Excelの使い方を多くの社員がなるべく早いうちに身に付けておくことが、組織全体のIT基礎力向上につながることは間違いありません。

一方でExcelは、その機能の多さや"計算"・"分析"という難しいテーマで用いられる性質から、新入社員の方、またExcelに不慣れな方にとっては習得までに一定の時間がかかることも事実です。

そこでこの記事では、初心者の方が最初におさえるべきExcelの基礎知識について解説します。
これから否が応でもExcelを使わざるを得ない環境にいる方はもちろん、そのような方に教える立場の先輩社員にとっても、「どこからどんな順番で伝えればよいのだろう?」という疑問を解消できる内容ですので、ぜひご一読ください。 

▼ 本記事の内容を動画でもご覧いただけます ▼

YouTubeメディア「ユースフル/スキルの図書館」を運営するユースフル株式会社では、Excelスキルの習得を通じた「数字を読む力」や「データリテラシー」の向上を推進するためのeラーニングコンテンツの提供や個社研修を承っています。

はじめてExcelに触れる新入社員様向けの初級講座から、高度なデータ活用にコミットした実務直結の徹底活用コースまで、現在非常に多くのクライアント企業様からお引き合いをいただいております。
講師の数にも限りがありますので、まずはお気軽に無料相談フォームよりお問い合わせください。

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目次[非表示]

  1. 1.Excel初級研修①|構成要素とデータ入力
    1. 1.1.Excelの構成要素
    2. 1.2.データの種類と入力方法
  2. 2.Excel初級研修②|書式設定
    1. 2.1.​​​​​​​データの書式設定
    2. 2.2.罫線を描く
    3. 2.3.データをセルにおさめる
  3. 3.Excel初級研修③|基本的な関数とエラー対策
    1. 3.1.基本的な関数
    2. 3.2.エラーの対処法
  4. 4.Excel初級研修④|ショートカットキー
    1. 4.1.基本的なショートカット(例)
  5. 5.Excel初級研修|まとめ 

Excel初級研修①|構成要素とデータ入力

Excelの構成要素

Excelの大きな構成要素として、「セル」「シート」「ブック」があります。

  • セル:データを入力するマス目。"D4"セル、"H10"セルなど、列番号(アルファベット)と行番号(数値)からなる「セル番地」でセルの位置を特定できる。※最大16,384列×最大1,048,576行
  • シート:セルの集合体で構成された1つの作業領域。用途ごと(閲覧用、入力用、蓄積用)や情報のカテゴリごと(商品別、年度別、部門別)にシートを分けておくと便利。
  • ブック:すべてのシートを包含したExcelファイルの単位。すべてのページ(シート)がまとまって1つの本(ブック)ができあがるイメージ。

職場では、「●●シートにあるデータ見ておいて」「あのブック、急ぎで送っといて」などの会話が多く発生します。基本的な用語をおさえ、上司や同僚とのコミュニケーションついていけるようにしておきましょう。

【参考】ユースフルの法人研修資料でも、Excelの操作画面について詳しく解説しています。


データの種類と入力方法

Excelで扱うことのできるデータは3種類あります。

  • 文字列:名前や住所などのテキスト情報。
  • 数値:0~9の数字からなるデータ。計算や分析に使用される。
  • 数式:計算処理を自動化する式。基本的な演算子(+、-、*、/)を用いて、セルの数値データを計算する。

データの配置
データの計算
入力方法
文字列
左づめ
できない
直接入力する
数値
右づめ
できる
直接入力する
数式
できる
半角の"="(イコール)から始める

Excelを用いた業務を進めるにあたり、まずはセルに入力できる各データそれぞれの特長を理解しておきましょう。


Excel初級研修②|書式設定

前述で入力したデータの見た目を整えることで、情報をより理解しやすくアレンジできます。
リボンの「ホーム」タブ→「フォント」グループからコマンドを選択することで、様々な強調表示が可能です。

​​​​​​​データの書式設定

  • 太字、斜体、下線:文字の形状を変えたり下線を引いたりすることで、データを目立たせる。
  • 塗りつぶし:セルに色を付けることで、データを目立たせる。

罫線を描く

データが集結している範囲をわかりやすく表現したり、"見出し"や"合計値"など役割ごとにセルや範囲を区分けしたりするには、「罫線」を用います。

※罫線を設定する前に、「表示」タブ→「表示」グループから「目盛線」のチェックを外しておくと、デフォルトで引かれている薄いグレーの枠線が消え、ワークシート全体が真っ白なフィールドに変わります。これにより、罫線がどこに引かれているかがわかりやすくなります。

罫線には、特定範囲の外郭だけを囲む"外枠"罫線や、セルごとに囲む"格子"罫線などがあります。「ホーム」タブにある「罫線」のコマンドリストにない線を設定したい場合は、リスト最下部の「その他の罫線」から詳細にアレンジできます。

データをセルにおさめる

罫線を設定すると、データの文字数が多く表からはみ出している部分が気になることがあります。
こうしたケースでの対処法は大きく4つです。

  • 列幅を調整:列の幅を引き延ばして表自体の範囲を広げる。
  • セル内で改行:データをきりの良いところで改行する。(Alt+Enter)
  • 折り返して全体を表示:セルの幅にあわせて文章を自動で折り返す。
  • 縮小して全体を表示:セルの幅にあわせて文字の大きさを自動調整し1行におさめる。

↓列の幅は列見出しの間をドラッグすることで調整できる↓

いずれの機能も、Excelでデータを見やすく表現した状態で他のメンバーや取引先にシェアするために不可欠なアイテムですので、もれなくマスターしておきましょう。


Excel初級研修③|基本的な関数とエラー対策

数値や文字列に対して、あらかじめ定められた処理を行う機能を「関数」といいます。
Excelには500種類以上の関数が存在していますが、実際の業務で出くわすのは概ね50個程度です。本日はその中から6つの基礎的な関数をピックアップします。

基本的な関数


関数の種類
役割
1
SUM
参照した範囲にある数値の合計を求める。
2
AVERAGE
参照した範囲にある数値の平均を求める。
3
MAX

参照した範囲にある数値の最大値を求める。

4
MIN

参照した範囲にある数値の最小値を求める。

5
COUNT

参照した範囲にある"数値"の個数を求める。

6
COUNTA
参照した範囲にある"データ"の個数を求める。

※COUNT関数では「数値データのみ」がカウントされます。「文字列も含んで」数えたいときは、COUNTA関数を使いましょう。

関数を入力するときは、数式と同じく半角の"-"(イコール)で始めます。
"=関数名"まで入力したら、[Tab]キーを押します。これにより関数が挿入されますので、計算対象の範囲を選択して[Enter]キーを押します。

関数のカッコの中に入れ込んだ情報(それぞれの関数の役割に応じた処理を行うために必要な判断要素)のことを「引数」といいます。

ここで取り上げた基礎的な関数の場合、データが集結した範囲を選択するだけで済みましたが、今後Excel学習を進めたり業務でデータ分析を行う中では、多くの引数を必要とする関数に出くわします。
一足早く様々な関数を身に付けておきたい方は以下の動画も参考にしてみてください。

▼ 実務直結の関数や周辺知識までマスターしたい方におすすめの動画はこちら! ▼

エラーの対処法

数式(演算子を用いた簡易的な計算式)や関数でデータを演算したり集計したりしていると、たまにエラーが表示されることがあります。
Excelにはいくつかのエラーが存在しますが、ここではワークシート上でよく登場する代表的なエラーを3つ紹介します。

エラーの種類
原因
対処法
#DIV/0
値を"0"(ゼロ)で割っている
割る値を確認・修正する
#NAME?
関数の名前が間違っている
関数名のスペルを修正する
#VALUE!
数値ではないデータを計算している
計算対象のデータを修正する

エラーは作業中に突然表示されるので、慣れないうちは驚いてしまうかもしれません。
一方で、エラーが現れる原因がわかっていれば対処自体はかんたんなステップでクリアできますので、いきなりエラーが発生しても心穏やかに対応しましょう。

なお、Excelにはエラー表記を防ぐのに便利な「IFERROR関数」という関数があります。興味がある方は前述の「たった1動画で全てがわかるExcelの教科書」を視聴して実践してみてください。


Excel初級研修④|ショートカットキー

作業効率を大幅に向上させる手段として、これまでマウスでクリックしたりスクロールしたりしていた様々な操作をキーボードで完結させる方法があります。
Excelの各コマンドにもショートカットキーが割り当てられており、本記事で紹介してきた書式設定や数式の参照範囲を選択するシーンなど、ほぼすべての動作がキーボードで実行できます。

下記はその一例です。

基本的なショートカット(例)

ショートカットキー
動作内容
Ctrl + C
コピー(複製)
Ctrl + X
カット(切り取り)
Ctrl + V
ペースト(貼り付け)
F2
セルの編集
F12
名前を付けて保存
Ctrl + S
上書き保存

​​​​​​​Excelだけでも300以上のキーボードショートカットがありますが、どんなに作業スピードが速いプロの方でも、すべてを使いこなしている人はほとんどいません。
実務で使用頻度の高い操作から徐々に使い始め、繰り返し繰り返し実践して指先に染み込ませていきましょう。

【参考】ユースフルの法人研修資料では、キーボード操作やキーの配置についても丁寧に解説しています。


Excel初級研修|まとめ 

いかがでしたか?
今回はExcel学習の超入門編として、基本的な書式設定や関数についてご紹介しました。新入社員を迎えることになった人事研修部門の方や先輩社員の皆さまは、まずは本記事で取り上げた内容を優しく教えてあげましょう。

一方で、Excelはあくまで表計算を行うための手段であり、ツールそのものをスピーディーに使いこなすこと自体にはあまり意味がありません。
それよりもまず、ものごとを主観的な感想ではなく客観的事実として「数字」で説明することを習慣づけ、全員が定量的なデータ(=共通認識・目標)をもとに一丸となって事業の成長を目指していくことが、ビジネスパーソンとしての価値向上、ひいては企業組織の競争力向上につながるのです。

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片岡 駿人|Kataoka Hayato
片岡 駿人|Kataoka Hayato
ユースフル㈱執行役員COO 兼 法人事業統括。慶應義塾大学文学部卒。前職は製造業界にて事業企画・マーケティング職に従事。ユースフルでは、法人向けIT実務研修・経営支援事業の立ち上げとグロースを担当。本職の傍ら、20万人以上登録のITスキルメディアを個人運営。企業研修への登壇実績、ならびに関連著書多数。

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