catch-img

【導入事例紹介】東海国立大学機構(岐阜大学・名古屋大学)様|ユースフル ビジネス

東海国立大学機構は、岐阜大学と名古屋大学を運営する国立大学法人であり、教育・研究の高度化と地域社会への貢献を目指して、2020年に発足しました。学内DXや生成AI活用の取り組みにおいても、全国の国立大学に先駆けた施策を次々と打ち出されています。

今回、Microsoft Copilotを起点とした生成AI活用の全学展開に向けて、ユースフル ビジネスをご導入。機構内の情報基盤整備や活用促進を担われている「デジタルユニバーシティ室」の皆さまに、研修を企画された背景、ユースフルを選ばれた理由、当日の反響や今後の展望までを伺いました。


YouTubeメディア「ユースフル/実務変革のプロ」を運営するユースフル株式会社では、組織やチームのITリテラシーを底上げする学習動画コンテンツの提供や個社研修を承っています。また、企業の経営改善やDX推進に直結するBPOコンサルティングサービスについても、現在非常に多くの法人クライアント様からお引き合いをいただいております。

講師やコンサルタントの数にも限りがありますので、まずはお気軽に無料相談フォームよりお問い合わせください。

詳しい資料のダウンロードはこちら

目次[非表示]

  1. 1.ご出演いただいた皆さまについて
    1. 1.1.Q.皆さまの業務内容を教えてください。
    2. 1.2.Q.今回、Copilot活用研修を企画された背景を教えてください。
  2. 2.「ユースフルビジネス」について
    1. 2.1.Q.ユースフル ビジネス導入の決め手は何でしたか?
    2. 2.2.Q.実際に研修を実施された感想を教えてください。
  3. 3.今後のお取り組みについて
    1. 3.1.Q.今後の施策や展望について教えてください。
    2. 3.2.Q.その中で、ユースフルに期待することはありますか?
  4. 4.編集後記(筆者コメント)

ご出演いただいた皆さまについて

Q.皆さまの業務内容を教えてください。

私たちは、東海国立大学機構のデジタルユニバーシティ室に所属しており、機構で策定したデジタルユニバーシティ構想基本計画に基づき、「教育・学生支援」「学術研究」「社会連携」「管理運営」領域のDX推進に取り組んでいます。現在は特に、大学運営の効率化や質の向上に向けて、Microsoft 365をはじめとする業務ツール、特に生成AI(Copilot)の利活用促進に注力しています。

(機構事業紹介ダイジェストリーフレットより抜粋)

近年は、生成AIの活用推進が部門としての大きなテーマとなっており、Microsoft Copilotの導入から、全学的なリテラシー向上、エージェントを活用した業務改革まで、幅広く取り組んでいます。私たち情報環境部門がセキュリティやガバナンスを支えつつ、現場の業務をどう変えていくかを、人事や総務といった他の部門と一緒に考えながら推進していく。これが私たちのミッションです。

ほんの数年前にChatGPTが世に出てから、生成AIの情勢や取り巻く環境が日々アップデートされ、ビジネスや教育の現場に対する影響も計り知れません。ついこの間まで「生成AIとはなにか」を説明していたのに、いまや学内全体で「Copilotによるエージェントの構築・実装」というフェーズに入りました。私たちとしても、その変化のスピードに置いていかれないよう、日々アンテナを張り続けています。

Q.今回、Copilot活用研修を企画された背景を教えてください。

生成AI活用の一歩として、2024年頃に一部の職員を対象に、Copilotの導入と活用を始めたことがきっかけです。当初から「小規模で始め、成功事例を積み上げることが大切」と考えていたため、試しに情報環境部門の中でCopilotに触れ出していました。ただ、使ってみると思った以上に手応えがあり、また世の中の生成AI活用が加速度的に進んでいることも感じておりました。

そのため、情報環境部門における継続的な試験利用と並行して、学内への段階的な導入拡大と活用促進を進めていくことになります。まずは、人事や総務といった、現場の業務に近い部門に使ってもらうところから本格的に展開していくことにしました。私たち情報環境部門が技術面・統制面の土台を担い、人事・総務部門が現場への浸透を担う。この役割分担が、結果的に成功の大きな要因になると感じています

また、「これからはエージェント」という機構長からの後押しもあり、Copilotの導入促進と現場教育の流れを前進させました。そこから、情報収集とベンダーの調査が進んでいきます。

Copilotの基本的な使い方は、Microsoft社の講習会や先行ユーザーとの情報交換である程度カバーできていました。一方で、より先進的な領域に踏み込むには、その分野で実際に走っているプレイヤーに教えていただく必要があると感じており、その候補先を探していたタイミングでもありました

インタビュー風景

皆様が楽しくお話をお聞かせくださり、終始アットホームな取材現場となりました!

「ユースフルビジネス」について

Q.ユースフル ビジネス導入の決め手は何でしたか?

最初のベンダー探しは、手当たり次第でした。Microsoft365を導入していた関係で、まずはMicrosoft社からのご紹介で事業者をあたり、他にも様々な導入支援企業と話を聞きました。業界イベントやベンダー主催のオンライン説明会などにも参加しました。ただ、生成AI関連の研修事業者は日々増えており、「なにを基準に選べばいいのか」さえわからない状態でした。

また、地域性も悩みのひとつでした。打ち合わせのしやすさを考えると中京圏のベンダーが理想ですが、名古屋を含む東海地方にCopilot関連の事業者は意外と少なく、製造業など特定産業向けのベンダーは見つかっても、大学・教育機関の業務にフィットする提案ができるところはありませんでした。やむなく、視野を東京や大阪まで広げて探していたタイミングで出会ったのが、ユースフルでした。

(Copilot のエージェント機能を用いた「社内問合せボット」の解説動画)

"Copilot Studio"と検索したときに、ユースフルの動画がヒットしました。Copilotのエージェント機能を使って社内問い合わせボットを作成する内容で、とにかく分かりやすかったことを覚えています。動画で解説している内容を手元で見返せる「操作ガイド」まで無料でダウンロードでき、「ここまで手の内をさらけ出して、この会社は大丈夫なのか」と心配になるほどでした。

逆にいえば、それだけ中身が見えるからこそ信頼できる――この最初の印象は、その後のベンダー選定プロセスの全体に影響を与える、ひとつの軸になりました

そのあと、実際の研修を無料で体験できるオンラインセミナー(プレミア体験会)にも参加させていただきました。そこで片岡さんが講師として登壇されている姿を見て、「これは間違いなくいける」と確信し、セミナー終了後すぐに問い合わせました。デジタルユニバーシティ室のメンバーに紹介したところ、全員一致で「ここしかない」という反応で、情報環境部長を交えた稟議の場でも、迷いはありませんでした。

(エージェント活用研修 プレミア体験会の様子 ※2025年10月開催)

通常、ベンダーの提案は、定型のプログラムやフレームワークで「すごいことができそう」に説明されるパターンがほとんどです。しかし、実態が伴っているかどうかは、契約してみないと分かりません。その点、ユースフルは動画やセミナーで講師自身が惜しみなく登場されており、事前に話しぶり・人柄・教え方の癖まで把握できる。「この人が当日も来てくれるんだな」とイメージできるからこそ、不安なく契約に踏み切れました

また、最近はeラーニングの世界で、AIによるナレーションとスライドをめくるだけの動画コンテンツも増えてきていますが、長時間の学習となると、やはり生身の人間が親しみを持って話してくれるかどうかが、効果の面でも大きな差になると感じています。

Q.実際に研修を実施された感想を教えてください。

結論から申し上げて、大満足の内容でした。理由としては次の点が挙げられます。

① 課題を引き出し、解決する伴走力

研修の相談をした段階では正直、私たち自身も何が課題なのかを完璧に言語化できてはいませんでした。「こういうことをやりたいけれど、どう組み立てれば良いのか分からない」というモヤモヤを抱えたまま、最初の打ち合わせに臨んだことを覚えています。

そんな状態でも、片岡さんに、「次のステップを見据えて」「他社の事例も参考に」「こういう編成がおすすめ」「ここは外せないトピック」という、具体的な提案を重ねていただきました。その中で、私たちとしても自然と課題が整理されていきました。事前のヒアリングで、私たちも気づいていなかった課題を引き出し、狙いを丁寧に汲み取ってくださったからこそ、当日のプログラムが私たちの実態にしっかりフィットしたのだと思います

また、事前の打ち合わせや資料の展開、当日の流れまで、節目ごとに過不足のない情報を提供いただきました。「当日はこういう資料で展開しようと思っています」と早い段階で素案を共有してくださり、こちらの意図とのすり合わせも丁寧でした。お互いに認識のズレがなく本番を迎えられたことも、研修運営の安心感に直結しました。

② 学内業務を前提とした進行と演習

世の中の生成AI研修の多くは、「議事録をつくろう」「メールを下書きさせよう」といった汎用ケースで構成されています。導入のハードルを下げる意味では有効ですが、ある程度Copilotに触れ始めた職員からすると、「うちの仕事ではどう使うのか」という最も重要な部分まで話が至らずに終わります。

その点、今回の研修カリキュラムは、徹底的に「国公立大学で発生する業務」に寄せて設計されていました。私たちの日常業務をそのまま反映したケーススタディやワークが、惜しみなく組み込まれていたのです。

(実践的なAI活用術とAI対話術を同時に学べるワーク設計)

たとえば、「中央省庁から通達文書を学内のしかるべき部門に周知する」ケースで使えるプロンプト活用術や、学内外から発生する問い合わせへの対応方針を出力させる「学内規定検索エージェント」を構築するワークなど、実用的な演習で構成されていました。

こうした、実際の業務を想定したカリキュラム設計には、定型のプログラムでは実現できない効果があります。第一に、圧倒的な「自分ごと化」です。汎用的なワークでは「便利そう」で終わるところが、普段聞き馴染んでいるフレーズや向き合っているタスクがそのまま題材にされていると、「あの業務がAIに置き換わるかも」と、受講中からイメージできます

(研修で実際に構築した、学内規定を検索するエージェント)

そして、研修の学びを、デスクへ戻ってからその日のうちに実務へ転用できる点でも有効です。参考プロンプトやエージェントの設計手順、ナレッジデータ基盤の整え方など、ほぼそのまま学内の業務プロセスに置き換えられる講義資料が手元に残るため、「学んで終わり」になりませんでした。

実際に、今回の研修をきっかけに自分の定型業務を効率化するエージェントを作り始めた受講者も、複数名出てきています。

③ 現場への「実装」を見据えた、次への布石

研修は、実践的なCopilotの活用やエージェントの作成術に留まりませんでした。カリキュラムの最後には、Power Automateとの連携や、Copilotで生み出した回答結果を社内のデータセットに自動で積み上げていく、発展的なデモンストレーションを取り上げていただきました。

これにより、「いま使えるツールの限界」や「次に学びたい世界」が見えたという受講者からの声が上がり、アンケートからもその期待感がはっきり伝わってきました。この余韻の作りこみが、次の研修への自然な動機づけになります

研修風景

研修当日は、職員の皆さまが終始真剣な表情で演習に取り組まれていました!

▼職員の皆さまから寄せられたお声▼

  • 前から気になっていたエージェントの使い方だけでなく、プロンプトのブラッシュアップの仕方や様々な角度での活用法を知ることができた。
  • Agent Builderの説明が分かりやすく、Copilot Studio(Full)の未来もPower Automateの説明もよかった。
  • これまで、エージェントをどのように作成・活用していけばよいのか具体的なイメージが持てていなかったのですが、実践形式での説明により非常によく理解できました。
  • 普段からプロンプトをマークダウン形式で書く意義については正直あまり実感がなかったのですが、「回答精度のためではなく、後からチューニングしやすい書き方である」という説明に強い納得感がありました。
  • エージェントで各外部資金の事務処理要領を確認する時間をより効率化できそう。
  • 本日学んだエージェントで、実際に議事録を作成してみます。また、病院勤務ですが、患者さんからの問い合わせに対して、回答案を自動生成する機能があると、とても役立つと思いました。
  • 業務の自動化に興味があります。今回詳しくお聞きできなかったPowerAutomateの使い方が知りたいです。

一般的な研修や講習は「やって終わり」になりがちですが、実施した後の成果や組織内の行動変容を促すために、いかに職員の学習意欲や活用意欲を引き出すかがポイントになります

①議論を重ねながら納得のいく形に練り上げ、②学内業務における活用シーンを具体的にイメージでき、③使いこなした先に待ち受ける明るい未来や「次」のステージを具体的に期待できる、非常に効果の高いプログラムだったと感じております。

今後のお取り組みについて

Q.今後の施策や展望について教えてください。

2026年7月を目途に、Microsoft 365 Copilotライセンスを1,000アカウント以上に拡大する計画を進めています。これまでは管理部門を中心に、限定された範囲で先行導入してきましたが、今後は活用の裾野を一気に広げて展開していきます。先日、機構内に正式に通達をしたばかりで、これからが正念場です。

利活用促進の一環として、職員が自由にアクセスできるポータルサイトを立ち上げて運用しています。学内業務にも活かせる便利なプロンプトやテクニック集など、日々の情報発信も並行して進めています。無償版・有償版などのライセンスによらず、まずはとにかく生成AIに触れて、慣れて、楽しんでもらえるようなしかけが必要だと考えています。

あわせて年度内には、学内の共有資産として使えるAIエージェントの実装を目指しています。Copilot StudioやAgent Builderを活用し、業務に深く入り込んだしくみを構築していきます。議事録作成やスライド生成だけでなく、現場の泥臭い作業を効率化・自動化する、目に見える成果を出していくのが目下の目標です。

一方で、規模を拡大すると、当然ながら課題も増えます。これまでは比較的リテラシーの高い層を中心に段階的に導入してきましたが、これからはそうもいきません。もしかしたら、生成AIの応答をそのまま使ってしまう職員も出てくるかもしれません。だからこそ、根拠となるソースの情報をしっかり確認する、ハルシネーションを想定したチェックや添削を必ず入れるなど、AIの生成物に対する「責任」の意識づけが、非常に重要になると考えています。

Q.その中で、ユースフルに期待することはありますか?

大きく2つあります。一つは、職員全体に向けたAI活用機運の醸成、もう一つは、選抜職員向けの高度なエージェント構築領域の支援です。

AI活用機運の醸成については、Microsoft 365 Copilot でできることや活用事例を中心に、Copilotを使いこなした先に待ち受ける明るい未来や期待感を届けていきたいと考えています。また、Copilotの活用促進と並行して、AIフレンドリーなナレッジ基盤を整える重要性について、職員全員の意識を段階的に揃えていく必要があります。

そのため、SharePointのライブラリ設計やマニュアルデータの構造化などに関する、地道なトレーニングの機会をサポートいただきたいのです。

高度なエージェント構築については、Copilot Studio に限らず、Power Automate などと組み合わせたAIワークフローの実装に伴走いただきたいです。

Copilotの基本的な使い方やプロンプト設計の考え方については、他社のベーシックな講習でも賄えるのかもしれません。しかし、こうした学内の「しくみづくり」を担う職員のリテラシーは、すでに一定水準まで上がってきました。

そのため、より専門的かつ実務的な知見を要する領域については、私たちの課題を深く理解し、的確なプログラムを提供してくれる、ユースフルに頼りたいのです

編集後記(筆者コメント)

ご出演いただきました皆さまのおかげで、インタビューの場は終始アットホームな雰囲気で進んでいきました。取材終了後は、情報環境部長の伊藤様、情報企画課長の坪内様にも合流いただき、卒業生の門出を待つように桜が顔を出し始めた3月の名古屋大学構内で、撮影会がスタートしました。

インタビューの中で印象的だったのは、新しい取り組みを進めるうえで「抵抗勢力」とどう向き合っていくかというお話です。現場の声を受け止めつつ、経営層とも目線をあわせながら目指すべき方向にブレずに進んでいく必要があります。

世の中には、経営層が組織DXやAI活用のボトルネックになるケースも少なくありません。その点、情報環境部のマネージャーの皆さまも極めて柔軟な発想をお持ちで、デジタルユニバーシティ室が一丸となって機構内の業務変革に取り組んでいける環境を垣間見ることができました。

(名古屋大学構内にある機構施設のエントランスホールにて)

もう一つ、強く印象に残ったのが、AI活用が成功している大学機関に共通する、とある特徴に関するお話です。うまく推進できている組織のほとんどは、情報システム部門単独ではなく、人事・総務といった現場の部門と協働してアクションを起こしているとのことです。逆に、情報システム部門が主体になって単独で活動しているケースでは、学内から「また何か始めたな」という目で見られ、特に周囲の協力も得られずに終わってしまいます。

これは、大学・教育機関のみならず、民間企業の業務改革にも通じる普遍的な示唆であり、全国のあらゆる組織のDX推進担当者にとって、非常に価値のあるメッセージではないでしょうか。

東海国立大学機構様の挑戦は、はじまったばかりです。機構内職員1,000名超への有償版Copilotの展開、現場発のエージェント構築と実装、AIフレンドリーなナレッジ基盤の整備――いずれも一朝一夕には解決しないテーマばかりですが、だからこそ伴走しがいのあるプロジェクトです。

早速、デジタルユニバーシティ室の皆さまとの次年度に向けたお打ち合わせを経て、次回のAIエージェント実践講座の日程が決まりました。ユースフルとしても、引き続き素敵なご縁が続くことに心より感謝し、機構のAIDXの実現に向けて全力でサポートして参ります。

本日は、貴重なお話をいただきありがとうございました!

※掲載内容は取材当時(2026年3月)のものです。

ユースフルでは、Microsoft365や生成AIの実務活用に長けたコンサルタントチームが、貴社の課題や状況にあわせて、最適なセミナーや研修をご提案しております。

予算内で効果的な研修を実施したい…
大学・教育機関における業務プロセスを効率化する、実践的な学習機会を提供したい…
生成AI活用や業務自動化支援に伴走できるベンダーを探している…

このようなお悩みを抱えられている推進ご担当者様は、実施可否が決定していなくても構いませんので、ぜひお気軽にご相談ください。

詳しい資料のダウンロードはこちら

インタビュアー|片岡 駿人
インタビュアー|片岡 駿人
ユースフル㈱取締役副社長。慶應義塾大学文学部卒。前職は製造業界にて事業企画・マーケティング職に従事。ユースフルでは、法人向けIT実務研修・経営支援事業の立ち上げとグロースを担当。本職の傍ら、20万人以上登録のITスキルメディアを個人運営。企業研修への登壇実績、ならびに関連著書多数。

ユースフルビジネス

ユースフルビジネス 法人研修プログラム 総合カタログ
ユースフルビジネス


人気記事ランキング


タグ一覧