Azureとは何か?基本から徹底解説
本記事では、Microsoftが提供するクラウドプラットフォーム「Azure」の概要や特徴、主要なサービスについて解説します。
Azureは、世界中のデータセンターを活用し、高い可用性とスケーラビリティを提供するだけでなく、強固なセキュリティ対策も備えています。
また、コスト効率や柔軟なリソース管理を実現するクラウドコンピューティングの利点を最大限に活用するための手順も紹介しています。
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目次[非表示]
- 1.Azureとは?
- 1.1.Azureの概要
- 1.2.クラウドコンピューティングの背景
- 2.Azureの仕組みと特徴
- 2.1.広大なグローバルインフラストラクチャ
- 2.2.Azureの主要な特徴
- 3.Azureの利用メリット
- 3.1.コスト効率の向上
- 3.2.柔軟なスケーラビリティ
- 3.3.多層的なセキュリティ対策
- 4.Azureの主要なサービス
- 4.1.コンピューティングサービス
- 4.2.データ管理サービス
- 4.3.AIおよび機械学習
- 5.Azureの導入手順
- 5.1.Microsoftアカウントの作成
- 5.2.Azureアカウントの作成
- 5.3.Azure Portalでの管理
- 6.まとめ
Azureとは?
Azureの概要
AzureはMicrosoftが提供するクラウドコンピューティングプラットフォームで、企業や個人開発者がアプリケーションやサービスを構築、展開、管理するための幅広いツールやインフラを提供しています。
世界中のデータセンターを通じて、柔軟性とスケーラビリティに優れた高可用性サービスを提供し、セキュリティやパフォーマンス面でも優れています。
クラウドコンピューティングの背景
クラウドコンピューティングは、インターネットを介して必要な時にリソースを利用できるオンデマンド型の技術です。
物理的なサーバーを所有せずに必要なリソースを調達でき、コスト効率とIT管理の柔軟性を大幅に向上させます。
Azureは、この技術を基盤に、多様な業種でのIT活用を支援しています。
Azureの仕組みと特徴
広大なグローバルインフラストラクチャ
Azureは世界中のデータセンターをネットワーク化し、広大なインフラストラクチャを構築しています。
これにより、地理的な制約なく、世界中のユーザーに安定したサービスを提供することが可能です。
Azureのデータセンターは、高性能なサーバー、高速なネットワーク、大規模なストレージシステムなど、最新の技術で構成されており、これらのインフラストラクチャは、常に最新のセキュリティ対策が施され、高度な冗長化によって、サービスの安定性と可用性を確保しています。
Azureの主要な特徴
Azureは、高い可用性、柔軟なスケーラビリティ、強固なセキュリティなど、多くの重要な特徴を備えています。
1. 高い可用性
Azureは、世界中に分散された複数のデータセンターをネットワーク化しており、高い可用性を実現しています。
これにより、地理的な場所に関係なく、サービスが停止するリスクを最小限に抑えることが可能です。
また、Azureでは自動的にデータのバックアップやリカバリ機能が提供されているため、障害が発生しても迅速に復旧することができます。
さらに、SLA(サービスレベルアグリーメント)によって、99.9%以上の稼働率が保証されており、企業が重要なビジネスアプリケーションを安心して運用できる環境が整っています。
2. 柔軟なスケーラビリティ
Azureのスケーラビリティは、企業の成長やビジネスの需要に応じて、簡単にリソースを増減できる点で非常に優れています。
クラウド環境では、一時的なトラフィックの増加やビジネス拡大に伴い、必要なリソースをリアルタイムで追加できるため、物理サーバーの導入やアップグレードに伴うコストや時間を削減することが可能です。
逆に、リソースの削減も容易で、閑散期やリソースの需要が低下するタイミングでは、無駄なコストを抑えることができます。
この柔軟性により、企業は状況に応じて効率的にリソースを活用することが可能です。
3. 強固なセキュリティ
Azureは、業界トップクラスの多層的なセキュリティ対策を備えており、データの保護を強固にサポートします。
具体的には、物理的なデータセンターのセキュリティ対策から、ネットワークセキュリティ、データ暗号化に至るまで、Azureは包括的なセキュリティフレームワークを提供しています。
さらに、Azure Security Centerを通じてセキュリティの監視と管理を一元化できるため、潜在的な脅威を早期に検出し、迅速に対策を講じることが可能です。
また、AzureはGDPRやHIPAAなど、世界中の主要な規制に準拠しており、厳格なデータ保護要件にも対応しています。
特に企業の機密データを扱う場合においても、安心して利用できるプラットフォームです。
Azureの利用メリット
コスト効率の向上
Azureは従量課金制を採用しており、必要なリソースを必要なだけ利用できます。
従来のオンプレミス環境では、サーバーやソフトウェアの購入、設置、管理など、初期費用や運用コストがかかりました。
一方で、Azureでは、これらのコストを大幅に削減できるだけでなく、無料試用期間や割引キャンペーンなども提供しており、より経済的にサービスを利用できます。
柔軟なスケーラビリティ
Azureは、ビジネスの成長に合わせて、簡単にリソースをスケールアップまたはスケールダウンできます。
例えば、企業が何らかのキャンペーンを実施することに伴い、一時的に企業ホームページのトラフィックが増加することが予想されるとしましょう。
Azureでは、このような状況に合わせて、必要なだけリソースを追加することで、サービスの安定性を維持できます。
逆に、閑散期には、不要なリソースを削減することで、コストを抑えることも可能です。
多層的なセキュリティ対策
Azureは、データセンターの物理的なセキュリティ、ネットワークセキュリティ、データ暗号化など、多層的なセキュリティ対策を提供しています。
また、Azureは、セキュリティ専門家による24時間365日の監視体制を敷いており、常に最新のセキュリティ対策を導入することで、データの安全性を確保しています。
Azureの主要なサービス
コンピューティングサービス
Azure Virtual Machines(VMs)
Azure Virtual Machinesは、WindowsやLinuxなどのオペレーティングシステムを実行できる仮想マシンを提供します。
これにより、従来のオンプレミス環境で必要だったサーバーの物理的なセットアップや管理が不要となり、インフラの運用コストやメンテナンス作業が大幅に削減されます。
VMsは柔軟にリソースを拡張・縮小できるため、企業の規模やニーズに合わせたスケーラビリティが確保され、変動する負荷にも迅速に対応可能です。
バックアップや災害復旧などの機能も統合されており、ビジネスの継続性を支援します。
Azure Functions
Azure Functionsは、サーバーレスコンピューティングを提供するサービスで、インフラ管理を気にせずにコードを実行できます。
これにより、従来のサーバー管理から解放され、イベントドリブンのプログラムを簡単に実装することができるため、開発者はアプリケーションのコアロジックに集中できます。
リソースの自動スケーリングもサポートしており、必要なときに必要なリソースをオンデマンドで提供するため、コスト効率が高く、柔軟な運用が可能です。
データ管理サービス
Azure SQL Database
Azure SQL Databaseは、Microsoft SQL Serverのクラウド版であり、フルマネージド型の高性能なデータベースサービスを提供します。
これにより、データベースの管理やバックアップ、パッチ適用といった運用作業が自動化されるため、データベース管理者の負担が大幅に軽減されます。
また、Azure SQL Databaseは、クラウド環境の特性を活かしたスケーラビリティを提供しており、大量のデータを効率的に処理・管理できる点で、データ分析や業務アプリケーションに最適です。
Cosmos DB
Cosmos DBは、グローバル分散型のNoSQLデータベースで、マルチモデルデータベースとして設計されています。
スケーラビリティが非常に高く、データの読み書きが迅速で、さまざまなデータモデル(ドキュメント、グラフ、キー/バリュー、列ファミリー)に対応しています。
リアルタイムデータ処理やグローバルアプリケーションのニーズにも応える性能を持ち、データレプリケーション機能を使って、複数のリージョンにデータを分散することも可能です。
これにより、どの地域からでも低遅延でデータにアクセスできるため、グローバル企業にとって強力なツールとなります。
AIおよび機械学習
Azure Machine Learning
Azure Machine Learningは、データサイエンスや機械学習のプロジェクトを簡単に始められる統合プラットフォームです。
モデルの構築、トレーニング、デプロイをスムーズに行え、PythonやRといった一般的なプログラミング言語に対応しています。
また、AutoML機能を活用すれば、コードを書かずに機械学習モデルを自動で生成できるため、データサイエンスに精通していないユーザーでも、AIを活用したデータ分析や予測を行うことができます。
Azure Machine Learningは、ビジネスの意思決定を強力にサポートし、AIを日常業務に取り入れることを容易にします。
Cognitive Services
Cognitive Servicesは、Microsoftが提供するAIサービス群で、音声認識、画像認識、自然言語処理などの高度なAI機能を提供します。
これらのサービスを組み込むことで、アプリケーションに人間のような認知能力を付加することができ、
例えば、カスタマーサービスにおいて音声対応を強化したり、画像解析でセキュリティ機能を向上させたりすることが可能です。
Cognitive Servicesは、APIを利用して簡単に統合でき、企業のアプリケーションに高度なAI機能を迅速に導入できます。
Azureの導入手順
Microsoftアカウントの作成
Azureを利用するためには、まずMicrosoftアカウントを作成する必要があります。
MicrosoftアカウントはAzureに加えて、Office 365、OneDrive、Xbox Liveなどの他のMicrosoftサービスにも共通して使用できるため、すでにアカウントを持っている場合は、新たに作成する必要はありません。
Microsoftアカウントを作成する際には、メールアドレスや電話番号が必要で、手順に従って個人情報を入力することで簡単に作成できます。
Azureアカウントの作成
Microsoftアカウントを取得したら、そのアカウントでサインインし、Azureアカウントを作成します。
Azureの公式サイトにアクセスし、無料で始められるアカウント作成ページからサインアップしてみましょう。
Azureアカウントの作成では、クレジットカード情報が必要ですが、無料試用期間があり、この期間中に多くのAzureサービスを無償で試すことができます。
アカウント作成後、すぐにAzureの各種サービスを利用することができます。
Azure Portalでの管理
Azure Portalは、Azureのサービスやリソースを管理するためのWebベースの操作画面です。
直感的で使いやすいUIを備えており、初めてのユーザーでも簡単に操作することが可能です。
Azure Portalでは、以下のような操作を行うことができます:
- リソースの作成・管理:
- 仮想マシンやデータベース、ストレージ、ネットワークなど、必要なリソースをすぐに作成でき、簡単にスケールアップ・スケールダウンが可能です。
- 監視とアラートの設定:
- 稼働中のサービスやリソースのパフォーマンスをリアルタイムで監視し、異常が発生した場合にはアラートを設定して通知を受け取ることができます。
- セキュリティの設定と管理:
- Azure Portalでは、リソースへのアクセス管理やセキュリティ設定も一元的に管理できます。多要素認証やファイアウォールの設定も簡単に行え、セキュリティを強化できます。
さらに、Azure Portalはカスタマイズ性が高く、自分の業務に合わせたダッシュボードを作成することができます。
これにより、よく使用する機能やリソースにすぐにアクセスでき、日々の運用を効率的に進めることが可能です。
まとめ
本記事では、Azureの基本的な概念から、主要なサービス、利用メリット、導入手順までを詳しく解説しました。
Azureは、企業や個人開発者が、アプリケーションの開発、データ分析、AIの導入など、様々なニーズに対応できる柔軟性とスケーラビリティを備えたクラウドプラットフォームです。
Azureの強力な機能を活用することで、より効率的に、より安全に、そしてよりコスト効率よく、サービスを構築、展開、管理できます。
ぜひ、Azureを試して、その可能性を感じてみてください。
ユースフル では、こうした組織におけるMicrosoft 365の活用推進に伴走するサービスを展開しています。Microsoft 365による全社やチームの業務効率化にご興味をお持ちの方は、ぜひ無料相談にご参加ください。実務に長けた各コンサルタントが、無料で研修やBPOサービスに関する相談をお受けしています。
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