
【導入事例紹介】株式会社ドコモCS様|ユースフルビジネス
株式会社ドコモCSは、NTTドコモグループのサービス提供におけるオペレーションを担う会社として、スマートライフ事業の支援体制強化、コンシューマ通信事業の品質向上や効率化に取り組む企業です。この中には、基地局や交換機など、通信インフラ全般を24時間365日体制で見守り、日本全国の通信を支える機能も含まれます。
今回、オペレーションセンターにおける生成AI活用の推進のため、ユースフルビジネスをご導入。社内でCopilot活用の旗振り役を担うオペレーション運営推進担当の保坂様に、研修を企画された背景、ユースフルを選ばれた理由、当日の反響や研修後に現場で起きた変化、そして今後の展望までを伺いました。
YouTubeメディア「ユースフル/実務変革のプロ」を運営するユースフル株式会社では、組織やチームのITリテラシーを底上げする学習動画コンテンツの提供や個社研修を承っています。また、企業の経営改善やDX推進に直結するBPOコンサルティングサービスについても、現在非常に多くの法人クライアント様からお引き合いをいただいております。
自社の集客やノウハウに限界を感じている企画担当者様、社内のITリテラシーを底上げしたいDX推進・人事担当者様は、ぜひユースフルの教育アセットやノウハウをご活用ください。
ご出演いただいた方について

Q. ご担当者さまの業務内容を教えてください。
ITツールの利活用やデジタル人材育成の推進など、組織の生産性を引き上げるための諸施策の企画や推進が主な業務です。現在はAI活用の旗振り役と社員の育成方針づくりを、二人体制のチームでペアを組みながら業務にあたっています。
今の仕事に就く前は、私は通信インフラを24時間365日体制で見守る監視オペレーションの現場に長く携わっていました。監視の現場は、決まったシフトで交代しながら回す「輪番」のチームと、それを支える「サポート」のチームに分かれています。
輪番チームはシフトが固定されているぶん規則正しい働き方である一方、サポート側は急な欠員や体調不良に飛び込みで対応するため、想定外の夜勤も入ることがあります。現場でこうした苦労を経験してきたからこそ、今回の研修でも監視現場の実情に即した内容にこだわりました。
インタビュー風景
保坂様が楽しくお話をお聞かせくださり、終始アットホームな取材現場となりました!
Q. 今回、生成AI活用研修を企画された背景を教えてください。
組織として生成AI活用に乗り出したタイミングでは、まだAIを使うと便利になるという実感が、現場で湧きにくい状態でした。全社的にAIをしっかり使っていかなければならない、という方針はすでに示されていましたが、「AIはどこまで信用できるのか」といった懐疑的な声も多く、どう進めるかも手探りな状態でのスタートでした。
そこでまずは、社内でAIにある程度慣れたメンバーを中心に、Copilotの初級研修を実施し、社員のAIリテラシーの底上げから始めました。AIでなにができるのか、どのようなことが得意なのかを理解し、より実践的なトレーニングに進むための基礎固めを行いました。
その先の中級編として構想していたのが、今回の「Copilotエージェント活用研修」です。私たちの業務にAIをどこまで落とし込めるかは、自社の知見だけでは判断がつかない部分が大きかったため、確固たる知識を持つ専門家に、しっかり予算をかけて頼るべきだと判断しました。
「ユースフルビジネス」について
Q. ユースフルビジネス導入の決め手は何でしたか?
私たちの環境を、実際に見にきてくれた―――。
Microsoft365環境下のAIエージェント活用を軸に、複数のベンダーに声をかけました。ユースフルを知ったのも、WEB検索やAIリサーチでヒットしたのがきっかけだったと記憶しています。
最初は Copilot Studio を使う前提でおりましたが、実際に検証を進めると、想定していた機能の一部が私たちの環境では使えないことがわかってきました。そのため、提案を受けていた各社とも、より現実的な Agent Builder を軸にしたカリキュラムを推奨されました。
決め手になったのは、パッケージ化されたプログラムをそのまま当てはめるのではなく、私たちの状況をより正確に把握したうえで、細かくチューニングしながら一緒に考えてくれたことでした。研修の実施前に、担当者・講師と複数回にわたって詳細なすり合わせを行えたことも、安心感につながりました。

ベンダーの中には、先に契約を求めて事前の情報共有や環境確認を省略するところもあると聞きますが、ユースフルさんは「お届けできる最高のものをご用意したい」と、カリキュラムを組む前にわざわざ私たちの環境をオフィスに見に来てくださいました。正直、こちらが恐縮してしまうくらい丁寧でした。
提案内容やコスト面から、最終候補は2社に絞られていましたが、こうした柔軟なカリキュラムの組み立てや真摯な対応に感銘を受け、ユースフルさんにお願いすることに決めました。
Q. 実際に研修を実施された感想を教えてください。
結論から言うと、本当に現場に即した内容だったと感じています。
事前に各部署から集めた多くの要望や課題のリストを、共通するもの・部署特有のものに整理していただき、それをもとにカリキュラムを組んでいただきました。研修は24時間365日のシフト制という制約に合わせて、全員が参加できるように計6回に分けて実施しました。前半の3回は共通の内容、後半の3回は部署ごとの課題によりフォーカスした内容です。
初回(1回目)と最終回(6回目)の間は1ヶ月以上の期間が空きましたが、その間にもCopilotの機能はどんどんアップデートされていきます。仕様の変化はもちろんのこと、途中の回で出た質問を次の回の説明に予め盛り込んでいただくなど、常に鮮度の高いコンテンツを提供してもらいました。
研修コンテンツ抜粋
AIエージェントに欠かせない SharePoint ライブラリにおける社内ナレッジ管理術
監視という仕事の特性上、AIが誤った情報を自信満々に答えてしまう「ハルシネーション」は絶対に避けたいポイントでした。だからこそ、社内のナレッジデータをどう管理していくかは切っても切り離せないテーマでしたし、「わからないときは、AIにわからないと言わせる」考え方を研修の中でしっかり扱っていただいたことが、大きな安心につながりました。
エージェントの応答に際して絶対に外せない重要な要件については、プロンプトのどこに何を書けば精度が上がるのか、指示の置き方や強調の仕方まで、具体的なテクニックとして教えていただきました。
また、できないことをできないと正直に伝えていただけたのはもちろん、「今はできないけれど、環境が整えばこういう未来もある」という一歩先の見通しまで見せていただけたのも助かりました。受講者としても納得感をもって現状を理解できますし、次につながる期待にもなります。
結果的に、研修直後には「すごく良かった」「タメになりました」「安心感がすごかった」とのメッセージが事務局宛てに届くほど、各回で非常に満足度の高い学習体験となりました。新しい情報の収集や復習を兼ねて、全6回のうち4回ほど参加した社員もいたほどです。
研修後の効果や変化について
Q. 研修後、どのような変化が生まれましたか?
組織の幹部層も含めて、複数回の開催で対象部門の正社員のほぼ全員が受講できました。組織全体を巻き込む研修プログラムとなり、研修後も社員の自主的な取り組みは続いています。なかでも印象的だったのが、社員向けのキャリア相談やコーチングを担う「AI所長」エージェントの実用化です。
特定の人格をそのままAIに再現するのは現実的に難しかったのですが、プロンプトエンジニアリングやナレッジ基盤の整備など、研修での学びを活かしてブラッシュアップを図っていきました。結果的に、相談者の気持ちが整理されるような対話がAIとできるところまで実現することができました。
研修コンテンツ抜粋
研修で取り上げた「AI所長」エージェント
また、あるチームでは、研修で学んだエージェント作成のスキルを応用し、Power Automateと連携させて「カード払い出し業務を自動化する」仕組みを自分たちで作り上げ、昨年度末の報告会で成果として発表しています。
今回の研修はあくまでCopilotエージェントに特化しましたが、現場に業務の困りごとをヒアリングすると必ず「ワークフローの自動化」が課題として挙がります。そのため、研修特典としてご用意いただいた「Power Automate 特選フローレシピ集」や「学び放題サービスの無料体験」などでの学びも、業務課題の解決に活用させていただきました。
今後のお取り組みについて
Q.今後の施策や展望について教えてください。
これまでは個人スキルの向上や課題解決に重きを置いてきましたが、これからのテーマは「学んだことを組織の業務に適用させる」ことです。各部門に今年度取り組みたいことを出してもらい、そこにどんな支援ができるかを探っている段階です。
あわせて検討しているのが、Copilot Studioの本格的な活用と、Power Automateとの連携です。AIが出した答えをそのまま自動化された業務フローに乗せるところまでできれば、それが次のDXになると考えています。
もちろん、監視のネットワークは通常のオフィスのネットワークと完全に切り分けられており、セキュリティ・コンプライアンス上、簡単にはつなげられない制約もあります。この制約の中でどこまでできるかを、引き続き探っていきたいと思っています。

また、ユースフルさんのおかげで、今年度の育成予算は昨年度に比べて確保しやすくなりました。今回のCopilotエージェント研修の ①受講人数、②アンケート結果、③エージェントの実用化 といった具体的な成果を実施効果として明示できたことで、すでに翌年度予算が承認されています。
前年度までは何に使うのかを厳しく問われていましたが、今回は確固たる実績をもとに計画を作成できたため、承認プロセスもゼロから絵を描いた昨年度より格段にスムーズでした。
Q.その中で、ユースフルに期待することはありますか?
具体的な予算計画や実績の言語化をお手伝いいただけるとありがたいです。
今年度、各部門から出てくる要望をどう整理し、どこに投資すべきかを固めていく必要があるのですが、そうした際に説得材料となる成功事例や効果の見せ方を一緒に考えていただけると、社内での合意形成がぐっとやりやすくなると感じています。
編集後記(筆者コメント)
取材は終始和やかな雰囲気で進み、保坂様の丁寧な語り口が印象的でした。
なかでも心に残ったのは、保坂様ご自身が長年、通信インフラの監視現場に立ってきたというご経歴です。輪番チームよりもむしろサポートチームのほうが生活パターンが崩れやすい、という逆説的な現場の実情まで語ってくださったことに、現場を知り尽くした方ならではの解像度を感じました。
「監視は自分の目と手でやるべき」という現場の慎重さと、「AIを業務で活用していく」という会社の方針との間に立ちながら、地道に納得感を積み上げてきたプロセスそのものが、今回の研修の成功を支えていたのだと思います。

研修後に実用化が進んだ「AI所長」というアイデアも印象的でした。答えの決まっていない対話に、試行錯誤しながら向き合う社員の皆さんの姿からは、与えられた研修をこなすだけでなく、自分たちの現場に引き寄せて使いこなそうとする熱量が伝わってきました。
こうした押し付けられた変化ではなく、受講された方々や保坂様ご自身の実感として根付いていったAIとの付き合い方こそが、この研修が本当に届いていたことの何よりの証だと感じました。
これからも、通信インフラという間違いが許されない領域でのAI活用に向き合い続けるドコモCS様の取り組みに、ユースフルも全力で伴走してまいります。
-本日は、貴重なお話をいただきありがとうございました!
※掲載内容は取材当時(2026年6月)のものです。
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