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初心者向け|無料プランのまま「ChatGPT」をカスタマイズするテクニック
昨今の生成AIツールを代表するChatGPTには、2024年2月現在で「GPT3.5」と「GPT4.0」の2つのモデルが存在します。より高精度なアウトプットが可能でカスタマイズ性が高いGPT4.0は、月額課金制の有料プランのみで利用が可能になっています。
GPT4.0の大きな特長として、「GPTs」機能が使える点が挙げられます。
皆さんはChatGPTを使うときに、前提条件や具体例、出力形式などを都度指示されている(=プロンプトを入力する)かと思いますが、毎回同じようなメッセージを送るケースも多くありますよね。
こうしたシーンで、あらかじめユーザーの業務や個別の事情にあったChatGPTを自作できるのがGPTsであり、この機能を使うには月額20ドル(約3,000円)の有料プランに契約する必要があるのです。※2024年2月時点
そこで本記事では、ChatGPTの特長を活かして無料プランでも一定のカスタマイズ性をもったコミュニケーションを図る方法をご紹介します。生成AIを実務で活用するにあたり、「プロンプトを入力するのに手間がかかりすぎている」「個々の業務や事情に即した回答が得られない」といったお悩みを持たれている方に有益な内容となっていますので、ぜひご一読ください。
↓本記事の内容を動画でもご覧いただけます↓
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業界や企業特有の専門用語を覚え込ませる
世界中のWEBサイトや文献から情報を蓄積している生成AIは、ユーザーの問いに対して一般的に最適と判断した答えを確率論で返してくれます。
試しにChatGPTへ以下の質問を投げかけてみます。
TAMという略語はどんな意味をもっていますか
結果、"Total Addressable Market"というマーケティング用語がヒットしました。
一方で、クラウドサービスを提供する企業:AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)に実在する職種として「テクニカルアカウントマネージャー|Technical Account Manager」があります。
たとえユーザーが固有の企業に存在する職種を意図して質問したとしても、ChatGPTは世界で一般的に使われている別の用語を選んでアウトプットしてくるのです。
今回のサンプルで個別の事情を反映させるためには、前述のやり取りに続けて以下のように指示します。
今回においてTAMという表現は以下の意味を想定していました。
#TAMとは
●●~(コーポレートサイトの採用情報等から抜粋)
今後、このチャットにおいてTAMという表現が使われたら、それは全て上記の意味を指すというふうに覚えておいてください。
これにより、今後「TAM」という略語が使われた場合、デフォルトの解釈をAWS特有の職種に切り替えてくれます。
また、「このチャットにおいて」という補足も重要な意味を持っています。
新規のチャットや別のチャットでTAMの意味を改めて質問してみると、一般的なマーケティング用語である"Total Addressable Market"が返ってきます。
特定のチャットにのみ特殊な文脈を教え、左側の履歴に残しておくことで、該当のチャットを中長期的に有効活用できるのです。
一度行ったChatGPTとのやり取りは削除してしまいがちですが、こういったカスタマイズも可能であることを意識しながら使いこなしていきましょう。
特定の指示やこだわりを覚え込ませる
特定の業界や企業でのみ使われている用語だけでなく、そのチャット共通の判定基準や出力の形式を設定することもできます。
たとえば、社内で開催される勉強会のキャッチコピーをユーザーが考案したときに、あらかじめ仕込んでおいた基準でそのアイデアを採点させたいとなったとします。
このようなケースでは、事前に以下の要領で指示しておきます。
勉強会のタイトルについて、以下の判定基準に従って10点満点で点数をつけてください
#判定基準・タイトルの冒頭に【】を使用し、惹きのあるフレーズが入っている
・文字数は30文字以内であること
・感情を表現するワードを含めること
・数字が含まれること
・ターゲットが明確であること
今後このチャット欄で判定をお願いするときには、毎回必ず上記の判定基準を参考にしてください
これで、該当のチャットにおいて「勉強会のタイトル」と判断した文字列が入力された場合、ユーザーが指定した基準と形式でアウトプットしてくれるのです。
以下は、「【営業効率爆上がり」明日からすぐに使えるテレアポテクニック3選」というキャッチコピー案をChatGPTに投げてみた結果です。判定基準をブラさない、とても優秀な採点メーカーのできあがりですね。
また、ChatGPTの出力結果に続けて「これを10点満点にするためにはどんなタイトルが良いと思いますか」という対話をしてみると、設定した基準をもとに改善ポイントやミッシングパーツを示してくれます。ぜひ試してみてください。
↓生成AIと対話することの重要性やプロンプト技についてはこちら↓
まとめ
いかがでしたか?
ChatGPTから意図しないアイデアやトンチンカンな答えが返ってきたときは、そこであきらめるのではなく、AIをトレーニングするつもりであらかじめ必要な情報を教えてあげましょう。
このように、新しい知識や知見を得たChatGPTを自ら創り上げるためには、私たちユーザーも継続的なスキルアップを図っていくことが重要なのです。
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